額縁の元祖と言われている祭壇画にみられる画枠は、当時の聖堂等の建築様式や祭壇の飾りに大きく影響を受けていると言われています。それは自ずと聖堂や祭壇などの変遷に合わせ変わっていったことを意味します。現存するものからそのことは裏付けられます。その一つと言われるのが、祭壇自体が聖堂のミニチュア化に合わせたものに呼応して変化していることです。例えば大がかりな祭壇にみる三連や多翼形式によく表れています。それらがまさに聖堂などの建築物に似せて作られていることでも一目瞭然と言えるでしょう。その一翼を担っていたのが、画枠というわけで特徴的なのが画枠上辺にみる建築物さながらといった造りでしょう。またこの傾向にも多少お国柄が反映されているのような違いがあるのも面白いところかもしれません。