額縁は、収める絵画があってであり、飾られる場所あっての存在で、そのものだけでは存在さえできないという人もいるかもしれません。確かに額縁の宿命で単体で流通する商品(昔はそうでもなかったのですが)ではあるものの、それだけが壁に飾られることは皆無と言っていいでしょう。
だからといってもちろん存在価値がないというわけではありません。むしろ絵画と一体と思わせるような額縁に収められていると、これほど素晴らしい美術品はないっといってもいいかもしれません。
独立しては目立ってはいけないものの、一方では主役を引き立たせなくてはならないという宿命にある名脇役とでもいえるような重要な存在であることは間違いありません。
そう考えると、大事なのは主役にピッタリ合った脇役を決めるというドラマで言えばキャスティングを決める人の感性次第といえるのかもしれません。